レバレッジ取引の方法

　　・レバレッジ取引(証拠金取引)とは

　　・レバレッジ取引(証拠金取引)の例

　　・レバレッジトークンについて

　　・レバレッジ取引(証拠金取引)でのリスク

　　暗号通貨の取引には必ずリスクが孕んでいるが、そのリスクこそが多くのトレーダーが暗号通貨の取引で魅力を感じる部分の１つです。 相場がごく短時間に大きく変動しているので、投資家たちはその変動性こそ好機と見なします。

　　レバレッジ取引(証拠金取引)とは、証拠金を口座に預け入れ、それを担保に証拠金の何倍もの金額を取引できる仕組みのことです。

　　ここで、2021年2月8日の出来事を見てみましょう。イーロン・マスクが、「テスラがビットコインに15億ドル投資した。」とツイートしたところ、1日にして8000ドル近く価格が上昇。安値38000ドルから20％上昇したことになります。

　　この出来事をきっかけにアルトコインが上昇し、20％という数字が小さく見えるようになりました。 このように、大きな利益をもたらす変動は、投資家たちにとってとても魅力的なのです。 しかし、暗号通貨は変動が激しいとはいえ、このような急騰は異例です。

　　しかし、レバレッジ取引では、毎日が2月 8日と同じような状態になり得ます。 これを「借入資本利用 (=レバレッジ leverage)」と言います。

　　レバレッジとは何か、そしてそれがどのように機能するかを説明する前に、レバレッジを使った取引は高性能スポーツカーを運転するようなものであることを理解することが重要です。 要は、1つの間違いが惨事を引き起こす可能性があります。 したがって、アナロジーを拡張するために、運転（取引）を学んでいるだけの場合は、レバレッジを使用するのではなく、プリウス（しっかりリスク管理をしないと、損失も大きくなってしまうことです。そのため、「損失は小さいうちに切って、利益は大きく伸ばす」を徹底する）に固執する必要があります。

　　暗号通貨でのレバレッジ取引

　　レバレッジは、暗号通貨取引所や証券会社を通じて、取引資本の何倍ものポジションを取引するというしくみです。

　　例えば、1,000ドルの取引資金があるとします。

　　10％の利益が発生する通常の(レバレッジをかけない)取引を行った場合、100ドル(1,000×0.10)プラスになり、取引資金の合計は1,100ドルとなります。

　　反対に、10%の損失が発生した場合、100ドルがマイナスとなり取引資金が900ドルに減少してしまいます。

　　レバレッジが10倍の場合、同じ取引を行うことができますが、1,000ドルはいわゆる証拠金として機能し、実質的に10,000ドルで取引することになります。

　　ここでは、10％の利益は1,000ドル（10,000×0.10）となります。

　　しかし、10％の損失は、取引資金の全額を失うことになり、100％の損失となります。

　　例を表で示すと

　　レバレッジは利益と損失を拡大させるため、レバレッジをかけた取引では、不足している証拠金を入金しない限り、ポジションが自動的に強制決済されることがになります。このことをマージンコールと呼んでいます。

　　レバレッジ取引は、外国為替市場のように価格変動が小さい市場では、変動が端数であるため、人気があります。暗号通貨は本質的にボラティリティが高いにもかかわらず（比較すると）、レバレッジは通常2倍または3倍から始まり、一部の取引所では最大100倍までかけることができます。

　　レバレッジトークンについて

　　レバレッジを使った取引は、リスクが高いものの驚くほどシンプルです。しかし、実は一部の取引所では、レバレッジをかけたトークンを作ることで、さらにコンセプトを簡素化しています。

　　レバレッジドトークンは、リスクを増幅させる別の方法ですが、担保を提供したり、マージンのレベルを考慮したりする必要はありません。 価格変動は、合意されたレベルまたは範囲で拡大され、既存の暗号通貨の新しい合成トークンバージョンに組み込まれます。

　　バイナンスのレバレッジトークンを例にとると、BTC UPとBTC DOWNというレバレッジトークンがあります。BTC UP (x4) を購入すると、ビットコイン価格の上昇率を 4:1 に増幅することになります。これは、BTC UPトークンの機能として組み込まれているに過ぎません。

　　しかし、レバレッジは一定ではなく、1.25倍から4倍までのレバレッジを目標としています。ビットコインの価格が上昇するとレバレッジは上昇し、逆に下落すると清算を最小限に抑えようとするため、レバレッジは減少します。BTCを下げて買いたい場合は、その逆となる。

　　トークンは取引の派生物以外の何ものでもないため、いずれもBinanceから引き出すことはできません。レバレッジ・トークンは、通常、短期のスポット取引戦略で使用されますが、先物やオプションなどの他のポジションをヘッジする、より複雑な取引戦略の一部として、より長く保有することができます。

　　レバレッジリスクの軽減

　　すでに述べたように、暗号通貨のレバレッジ取引はリスクを増幅させるので、経験豊富なトレーダーのみが検討すべきです。ただ単にレバレッジを掛けてやりたいようにやるだけでは、かなりのリスクが伴います。リスクを軽減するために、以下のような基本事項を身に付ける必要があります。

　　ポジションサイズ

　　レバレッジ取引で最も重要なことは、大損する可能性のある状況に自分を置かないことです（これは通常の取引にも当てはまります）。

　　例えば、一回のレバレッジ取引の損失で取引資金の80％を失うと、残りの20％をどのように管理するかという規律を維持することができなくなる可能性があります。

　　損切りを設定する

　　レバレッジ取引を行うには、予想される利益を考慮し、損切りラインを設定する必要があります。要は、取引を中止して自分の判断が間違っていたことを受け入れる必要があります。

　　レバレッジ取引では、これをストップロス(損切り)の設定と呼び、大損を避けるためには非常に重要です。ストップロス(損切り)を正確に発動できるかどうかは、市場に十分な流動性があるかどうかにかかっていることに留意してください。

　　試さずに知ることのメリット

　　Learn Cryptoは、暗号通貨を初めて学ぶ人に基本的な概念を説明することを目的としています。これまでに説明したリスクを考えると、レバレッジ取引は経験豊富なトレーダー向けです。

　　この記事を読むことは時間の無駄だと思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。

　　あなたはブラックランを試みるのに十分なスキーヤーではないかもしれませんが、それでも挑戦と危険を理解することは重要です。 これは、スキーに伴うさまざまなリスクとあなたが座っている場所のマインドマップを作成するのに役立ちます。

　　2020年3月12日は「黒い木曜日」と呼ばれ、Covid19のパンデミックによる経済的影響の可能性が主要株式市場から瞬時に広まり、ビットコインは24時間で50％下落しました。

　　このような劇的な出来事は、暗号のレバレッジポジションを清算する波と、他の市場でのマージンコールを引き起こし、トレーダーは資金調達のために暗号のポジションを手放しました。これはカスケード効果を生み出し、ビットコインは7,648ドルの高値から3,870ドルの安値まで下落しました。

　　今、かつて安全とされた避難先は苦戦している。おそらく、金融機関が株式市場のマージンコールに資金を供給するために、これらの資産のポジションを清算しているためだろう。

　　Coindeskのようなサイトでの記事においても、今回のテーマと同様の説明をしていますので、より理解を深めるとなおさら良いでしょう。