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暗号通貨の構築方法-ビットコインの構造とは?

暗号通貨の構築方法-ビットコインの構造とは? WikiBit 2022-04-12 17:26

アメリカの「連邦準備理事会」や、ヨーロッパの「欧州中央銀行」のような中央当局を必要としない通貨制度で初の成功例と言えるのがビットコインです。

  ・既存の通貨の構造

  ・ビットコインの構造

  ・ビットコインの主な機能

  ・ビットコインネットワークの参加者

  アメリカの「連邦準備理事会」や、ヨーロッパの「欧州中央銀行」のような中央当局を必要としない通貨制度で初の成功例と言えるのがビットコインです。

  こういった暗号通貨は、ユニークで独自のエコシステムを構築しており、これがどのようにして作られ、その機能と役割を実現させたのかを学ぶことで、あなた独自の暗号通貨を創り出す幅広いインスピレーションを得ることができるはずです。

  まず、他の通貨システムが、どういった特徴を持って通貨システムとしての条件を満たしているのかを確認します。そして、ビットコイン独自の特徴と比較し、それを扱う人間がハードウェアやソフトウェアを用いて果たす機能について、考えてみましょう。

  参考までに - P2Pキャッシュレス通貨システムとしてのビットコインは、一般的に大文字のBで書かれ、そのシステムの通貨としてのビットコインは小文字のbで書かれます。

  従来の通貨の特徴

  一般的な通貨はフィアット通貨(=不換紙幣)と呼ばれています。フィアットとはラテン語で「命令」という意味で、米ドル、ユーロ、円などの通貨が、政府や中央銀行などに管理されていることを表しています。1971年以来の世界の通貨は、それを発行する政府や中央銀行が「これが通貨である」と宣言することによって価値が生まれました。それ以前の、金(Gold)のような資産に裏付けされておらず、政府に対する信頼を担保として機能しているのです。

  フィアット通貨(=不換紙幣)の仕組みについてさらに学ぶ

  不換紙幣、つまり円やドルを使用する人は、政府や中央銀行を信頼することが、通貨制度のルールとその運用方法を支えています。

  ルールとは大きく分けると通貨体系と決済システム - 規則と政策、新しい通貨を発行し、それによる取引を成立させる為の社会基盤。

  システム階層 - 通貨体系と決済システムを確立させるために、内部および外部の参加者に異なるレベルの権限を割り当てること。

  システム階層の最上位には管理組織(政府)が存在し、全体の規則や方針を定め、決済システムを監督します。そして、その権限を中央銀行に委譲することで、政策の執行、新規貨幣の発行、決済システムの管理などを行わせ、様々な規制当局がシステムを維持しようとするのです。

  通貨システムに関連しているさまざまな権限は、ネットワーク階層を経由して、銀行、決済サービス、そして個々の供給業者や消費者へと連鎖していきます。中央の管理機関を必要としないデジタル通貨を設計し、機能させるということはとても困難です。

  これには、ビザンチン将軍問題が関わってきます。

  ビザンチン将軍問題とは寓話であり、内容はこうである。ビザンツ帝国の将軍が戦場での行動方針を決定するために、複数人の合意形成を図る必要がある。しかし、戦況に関する情報を提供する人の中に、信頼できない者や、故意でなくとも誤った決定をする者がいた場合、全体で合意形成が出来なくなる可能性があるというものです。これはビットコインのシステムに当てはめると、二重支払いが発生する可能性があることを示し、それは通貨システムの信頼を大きく損なうものです。

  これが「通貨には全てを管轄する中央機関が必要である」ということを正当化する所以です。しかし、中央機関はその権力があるために、同時に大きな弱点が出てきます。円やドルといった不換紙幣も、政府はその権力を乱用し、多くの貨幣を作り出す結果になりました。その結果、インフレという現実的な問題が発生し、貯蓄意欲や購買意欲が損なわれてしまうのです。

  ビットコインの通貨体系

  ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトは、通貨システムにコンピュータコードで定義された固定ルールを設けることで、二重支払いの問題を解決しました。これは政府の政策文書ではできないことでしょう。これらのルールは、コンピュータの分散型ネットワーク上でソフトウェアの一部として実行されます。階層や許可、信頼すらも必要なく、また中央機関がルールを強制するといったこともありません。ビットコインネットワークの参加者がルールに従うのは、マイニングによる報酬として、新規ビットコインが得られるからです。そして、ビットコインの最大供給上限はすでに決まっているので、レートが予測可能かつ変更不可能です。

  これにより、むやみに通貨が発行されるリスクが無く、ビットコイン残高の整合性と信頼性が、参加者全員の合意のもと維持され、二重消費問題が解決されます。ビットコインの通貨システムの主なルールは、以下の通りです。

  ・ビットコインは最大2,100万枚まで固定供給される予定。

  ・その最大量に向けてビットコインが作られる速度は4年ごとに半減する。

  ・新しいビットコインはおよそ10分毎に作成され(現在は6,25に設定)これを保証するためにシステムによって自己規制されている。

  ・それ以外にビットコインを作る方法はないこと。

  ビットコインの通貨システムの主な機能

  中央機関を介さず、通貨システムとして機能させるために、ビットコインはネットワーク上にさまざまな参加者が存在します。

  それは以下のことを実現するためです。

  1.取引と未使用残高の台帳を正確に維持する。

  2.ルールに則って確認された新しい取引を検証する。(コンセンサスメカニズム)

  3.正しいデータ形式で取引台帳に追加する。

  4.新しいビットコインを規定レートで発行する。(現在、新しいブロックごとに6.25BTC)

  5.ウォレットが取引を使用、受信し、元帳と同期することを許可する。

  6.外部ユーザー/サービスから取引データを参照するサービスとしての機能

  7.P2Pネットワークの参加者間の情報ルーティング

  サトシ・ナカモトは、これらの機能を、2008年に書いたオリジナルのリファレンスコードにまとめました。 その後、ソフトウェアはアップデートされ、リファレンスクライアントとして提供されており、現在、広く利用されているのがBitcoin Coreです。Bitcoin Coreは、適度なコンピューターセットアップがあれば、誰でもビットコインネットワークに参加できるようにし、さらに、エコシステムとユーザー普及を拡大するためのサービスを構築したい人への橋渡しをするものでもあります。

  ビットコインネットワークのさまざまな参加者

  ビットコインのネットワークに階層はありませんが、様々なタイプのノードがあり、それぞれが下記の機能を果たすようになっています。

  ・フルノード 新規ビットコイン発行を除くすべての機能を持つ。

  ・SPVノード ルーティング機能とウォレット機能を持つ。

  ・マイナー 新規ビットコインの発行および注文、ルーティングを行う。

  ・APIクライアント - 外部からBitcoin Coreへの接続を提供する。

  ・第三者機関のサービス APIクライアント経由でBitcoin Coreに接続、または直接フルノードに接続して外部サービスに供給。

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