スタッキング・サッツ（サットを積む）：DCAとホドリング

　　・暗号の価格が不安定な理由

　　・「hodl」の意味

　　・暗号通貨を購入する際のコスト平均の方法

　　・高度なコスト平均化戦略

　　暗号通貨は、新しいタイプのインターネット・マネーであり、投資の分野において、かなりの人気があります。その価値貯蔵としての性質は、しばしば金と比較されますが、完全にデジタルであることが大きな違いです。

　　ビットコインのような暗号通貨が物理的な特性を持たず、優れた価値貯蔵として機能することについては、記事全体を通して説明していますので、ここでは割愛します。

　　結論：ビットコインは、ネットワークを保護するために働く何千台ものコンピュータという、重要なものに支えられています。

　　6000年以上使用されている金と比較すると、ビットコインの革命的な設計がわずか12年という若さは、その複雑な価値提案がまだ理解され検証されていないことを示します。

　　これまで、ビットコインは劇的なドローダウンにもかかわらず、価値を高めてきました。数秒で劇的に下落することもあれば、長期にわたって下落（ベアマーケット）することもありますが、常に跳ね返され、最終的には史上最高値まで上昇しました。

　　2009年から2020年の間に、BTC（ビットコインの通貨記号）を買って持ち続けた人は、利益を得ていることになります。これは、このような新しい資産としては驚くべきことで、信頼できるビットコインモデルや価格予測も数多くあり、6桁の価格目標もあり得ないことではありません。

　　短期的な利益を得るために投機するのではなく、長期的な上昇の可能性のためにビットコインを保有することは、パッシブ・オーナーシップと表現されます。暗号通貨を獲得する方法で、これは時間だけでなく、資本をも危険にさらしていることがポイントになります。というのは、過去の実績は将来の成功を保証するものではありませんから、そのリスクを真剣に受け止める必要があります。

　　「ホドル」と「コストアベレージ」の意味するところ

　　パッシブ・オーナーシップという言葉は、ビットコインのコミュニティでは、シンプルで適切な表現であるホドリング（hodling）として知られています。

　　これは、ビットコインを定義するミームの1つとなっています。ホドルについては、Learn Cryptoブログで、どのようにして暗号コミュニティの決定的なミームとなったかを読むことができます。

　　とても忠実なホドラーは、このタイトルを誇りのバッジとして身に着けています。ビットコインをホドルするということは、永遠に財布に入れ続けるということではありません：それは単に、変動性の高い時期に売却する誘惑に抵抗することなのです。

　　hodlとはどういう意味でしょうか？「 hodl」とは、単に「hold」のスペルミスです。実際には、ビットコインをホドルする場合、長期的に口座の中に保有しておくことを意味します。

　　ビットコインを購入しホドルすることは、保有するだけなので簡単なことのように聞こえますが、実際はそうではありません。相場が上昇しているときも下落しているときも、現金化したい衝動を抑えるのは意外と困難で、短期の上昇と下降の中で積極的に取引することでより多くの利益を得たいという誘惑もあります。

　　取引には特殊なスキルを必要とし、大きなリスクをも伴います。Learn Cryptoでは、暗号通貨の取引に何が関係しているかを説明するために、別のセクション全体を割いているほどです。

　　ホドリングには忍耐が必要で、トレーディングで必要とされる収益性の高い入口と出口を探すことの対極にあるものですが、いつ市場に参入するかというたった一つの重要な決定と一括投資が必要なのです。

　　もしも一括の購入にこだわりたくない、あるいは、そのための資金がない場合は、コスト平均法という、一回のエントリーポイントを決める非常に理にかなった方法があります。

　　Satsの積み重ね - コスト平均の考え方

　　コスト平均法は、ドルコスト平均法、略してDCAとも呼ばれ、長期にわたって定期的に少額で一貫した投資を行うことにより、天井買いでの購入リスクを軽減する方法です。

　　BTCを1,000ドル投資するつもりが、変動性が高いので買うタイミングに不安があったり、まとまった資金がなかったりすると想像してください。

　　Stacking Sats このフレーズは、小銭を貯めるのと同等の暗号化です。少額を定期的に購入し、徐々に投資額を増やしていくことを推奨しています。Sat（Satoshiの略）とは、ビットコインの最小額面のことです。

　　例えば、あなたは価格を考慮することなく、10週間、まったく同じ時間に、1週間に100BTCを購入する、コスト平均を選択することができます。その間、ビットコインの価格は最初の参入価格より高くなったり低くなったりするかもしれませんが、購入のコスト平均は均等になります。

　　ビットコインのコスト平均法は、数年にわたり、最も収益性の高い投資方法の1つなのです。

　　dcabtc.comなどのウェブサイトでは、任意の時点でビットコインへのコスト平均によって得られたであろう利益を計算することができます。2018年2月から2021年2月までの3年間の時間枠を使用したドルコスト平均法では、392.9％のリターンを得ることができました。

　　インフレ調整されていない、わずか23％のリターンを生み出したであろうゴールドなどの他の資産と、自身の投資を比較することも可能です。

　　ビットコインのようなコスト平均的な暗号通貨の利点は、多くの取引所がDCAを容易にするために定期購入機能を備えていることです。支払い方法を接続するだけで、時間とビットコインの価値保存という特性に任せることができます。

　　DCAのメリットまとめ

　　天井買いのリスク軽減 - DCAの大きなメリットの一つは、いつ一括投資するかというプレッシャーや不確実性、そして市場の天井で買ってしまうという恐怖を取り除くことができることです。

　　暗号通貨は素晴らしい長期投資の対象であることが証明されていますが、非常に不安定であるため、DCAアプローチでは山と谷を平均化します。

　　一括払いの必要がない - 多くの人がビットコインの価格を見て、コイン全体を買わなければならないと誤解しています。私たちのブログでは、ユニットバイアスと呼ばれるこの誤解について説明しましたが、要するに、ビットコイン（または他の暗号通貨）の端数を購入することができるのです。DCAは基本的に、一定期間ごとに少額ずつ購入する仕組みになっており、一括で購入できない場合に最適です。

　　ストレスが少ない - 暗号通貨は非常に不安定であるという事実から逃れることはできません。そのため、研究を重ね、長期的な普及と価値上昇の見込みがあると考えたとしても、価格や投資額が下落する時期には、疑念やストレスを感じる可能性があります。しかし、勉強する時間をかけて投資を行い、自動購入オプションを使用することで、ストレスを感じることを抑えられます。

　　学習する時間 - コスト平均法は、暗号通貨への投資エクスポージャーを与えるための段階的なプロセスです。これは、全速力でリスクの高いウサギのような取引方法ではなく、カメのようにゆっくりと着実なアプローチを取っていると見ることができます。そのように、ゆっくりと着実に行うことで、積み重ねが徐々に大きくなり、時間が経つにつれて変動性が平均化され、より高度な投資戦略を検討する自信を持つことができます。弱気相場におけるドルコスト平均法について、当社のブログでもっと読んでみてください。

　　DCAのデメリットとは？

　　リスクを排除できない - DCAは暗号通貨を購入する際の変動性を軽減する良い戦略ですが、リスクを排除できるわけではありません。DCAを採用しても、価格が上昇し続けることが保証されていないため、損をする可能性があります。DCA の例は、他の暗号通貨よりも歴史が長く、価値提案が明確なビットコインを対象としています。投機的なコインにDCAを使用しても、その設計や使用例における弱点を克服することはできません。

　　忍耐が必要 - 前述の通り、DCAは暗号通貨への投資において、ゆっくりと着実に行うアプローチであり、忍耐が必要です。これは、特にTwitterなどのソーシャルメディアにおいて強気市場で莫大な利益を自慢する投稿を見かけたときには、フラストレーションがたまるかもしれません。

　　弱気市場の時に最適 - コスト平均は、市場の正確な底を打つタイミングがないので、市場が急騰しているときは、一括投資の方がより有益である可能性があります。DCAのポイントは、いつ投資すればいいのかわからないということです。そうであるので、上昇相場を十分に経験することはできませんが、弱気相場と強気相場を経験すれば、利益を得ることができます。

　　DCAの高度な戦略

　　コスト平均法はシンプルなものですが、応用的な戦略も可能にしてくれます。これは、市場の状況に応じて、通常の投資額を調整することに焦点を当てたものです。

　　すでに述べたように、コスト平均法は相場が上昇しているときにはうまくいきませんが、どうして相場が過熱しているとわかるのでしょうか。

　　別の見方をすれば、価格が長期的な平均を大きく上回っているか、下回っているかを考えることです。そこでは、相対力指数（RSI）などのテクニカル指標を利用できますし、Stock to Flowなどの信頼できるモデルがどの程度期待値より上/下に動いているかなどで確認することが出来ます。

　　暗号通貨の取引方法のセクションでは、移動平均とテクニカル指標についてより詳しく見ていますので、そちらの記事をご参照ください。DCAを始めたばかりであれば、通貨の購入の前に、そのプロセスを十分に理解してください。