AIアプリでビットコイン決済を可能にするツールセット　ライトニングラボが発表

　　Martin Young

　　2023年07月07日 16:55

　　AIアプリでビットコイン決済を可能にするツールセット ライトニングラボが発表

　　ビットコイン（BTC）のライトニングネットワーク開発企業、ライトニングラボは、ネットワークのレイヤー2ソリューションでBTCを送受信するための人工知能（AI）向けの新たなツールセットを7月6日に発表した。

　　このツールキットは、OpenAIのChatGPTのようなAIアプリケーションがビットコインネットワークと交互作用し、仮想通貨を送受信、保有するのを可能にする。これによって、AI開発者が従来の高額な決済手段から離れ、ライトニング上での従量課金制のAIモデルを可能にするためのものだ。

　　大規模言語モデル（LLM）は、大量のデータセットに基づいてモデル化されたソフトウェアアプリケーションであり、ユーザープロンプトに対する人間らしい反応を生成し、様々なタスクを行うことができる。「我々は、最新のLLMモデルによってもたらされる新たな革新の波に非常に興奮している」と、ライトニングラボは語った。

　　ライトニングラボによれば、これらのツールはライトニングネイティブの認証メカニズムである「L402プロトコル」に基づいて構築されている。また、「ラングチェーン」というAIアプリケーションの操作を簡略化するためのライブラリも使用している。「今日リリースするツールを使えば、開発者は人間とエージェントの両方にとってよりアクセスしやすいAIインフラを構築することができるだろう」と、ライトニングラボのチームは語った。

　　ライトニングラボのチームは、現在のLLMにはウェブベースのネイティブな決済メカニズムが欠けているという問題を認識している。「新たに急成長している『組織体』（知能を持つLLMまたはAIエージェント）クラスは、どこかの国に登録された『事業体』ではないため、法定通貨の決済システムに容易にアクセスすることができない」と指摘している。

　　7月6日の「Stack Sats」ポッドキャストで、コミュニティ決済プラットフォームFediの開発者であるコディ・ロウ氏は、AIとBTCの決済における相互運用性についてコメントした。「AIはビットコインよりも優れた解決策が世界中に存在しない分野の1つであり、AI企業はまだ自社の収益化問題を解決していない」とロウ氏は語った。

　　LN分析プラットフォーム1MLのデータによると、現在のLN容量は5432BTCだ。ビットコインビジュアルズによれば、過去1年間でLNチャンネルの数が8万から現在の7万に減少していると報告されている。