若者世代向けのSNS「ティックトック」の海外版で、ビットコイン(BTC)や仮想通貨投資に関する動画のうち3分の1以上が誤解を招く内容であることが分かった。
Arijit Sarkar
2023年04月22日 21:37
海外ティックトックの仮想通貨動画の3分の1以上が誤解招く内容=米調査
若者世代向けのSNS「ティックトック」の海外版で、ビットコイン(BTC)や仮想通貨投資に関する動画のうち3分の1以上が誤解を招く内容であることが分かった。
ティックトックはGoogle検索に代わる動画ベースの情報源として広く受け入れられているが、一部のインフルエンサーは仮想通貨投資に関する未確認の誤情報をSNS上で共有し、不注意な視聴者が損失を出す仮想通貨に貴重な資金を投じるよう呼び掛けているようだ。
ティックトックの海外インフルエンサーは仮想通貨関連のコンテンツを投稿する際に「#cryptok」というハッシュタグを使用している。dappGamblによるそのような1161件以上のティックトック動画の分析では、仮想通貨関連の動画のうち3分の1以上が誤解を招く内容だった。
またティックトックの海外クリエイターで仮想通貨関連の投稿をするインフルエンサーのうち47%が営利目的でサービスを押し付けるような内容を投稿していることが判明した。ちなみに海外セレブであるキム・カーダシアン氏、ジェイク・ポール氏、ソウルジャ・ボーイ氏などの著名インフルエンサーも、以前に受け取った報酬を開示せずに仮想通貨を何百万人ものファンに宣伝していると非難されたことがある。
特に米セレブとして有名なキム・カーダシアンは、イーサリアムマックス(EMAX)の宣伝について罰金126万ドルを支払うよう米証券取引委員会に命じられている。ティックトックのインフルエンサーはこういったセレブに比べて影響力が小さいものの、不注意な投資家にとっての潜在的な金融リスクは同等に高い。
(関連記事「キム・カーダシアン氏 仮想通貨の宣伝を巡り126万ドルの罰金支払い」)
また調査では、海外ティックトック上の誤解を招く仮想通貨動画のうち3分の1がビットコインに言及していることが分かった。さらに、ティックトックの仮想通貨関連のハッシュタグを使用した動画(crypto, cryptok, cryptoadvice, cryptocurrency, cryptotrading, cryptoinvestingなど)は合計で60億回以上の視聴回数を記録している。
視聴者はお気に入りのインフルエンサーの悪意に気付かず、高い視聴回数や「いいね」数に基づいてそのコンテンツを信じてしまうことが多い。新規投資家も経験豊富な投資家も、投資を行う前に仮想通貨プロジェクトについて十分な調査を行うことが推奨されている。
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